鍼灸と身体を編集して

痛み・リウマチ、抗癌剤の副作用、突発性難聴、不妊を行う鍼灸院。氣よし鍼灸院のブログ

鍼灸もアウフヘーベンと編集しないと

最近、コロナの影響もあり遠方からお越しの方からのキャンセルがあります。

 

うちの鍼灸院は、近所の人というよりもアチコチから電車で片道1時間かけてお越しの方が多い。

 

定期的に来て頂いている方で一番遠方は愛媛県。もう10年間、鍼治療を受けていただいております。

 

その他、名古屋、和歌山、徳島の方も3年間、通院していただいております。

 

私の鍼灸院は、なぜか滋賀県から来て頂いている方が多いのですが、1人を除きすべてキャンセル。1人だけ来て頂いている方は、娘さんが大阪のダンス教室でレッスンを学ばれているので、大阪に行くことに抵抗がないようです。

 

時期が時期なので、キャンセルは仕方がないです。時間もできたので、こういう時だからこそ治療の勉強と読書。

 

空手バカ一代のような鍼灸

 

何を読もうかと本棚をジロジロみていると、「お!」これは懐かしい。

代田先生の本。

 

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右側の「鍼灸眞髄」という本は、学生の時に購入したもの。

当時、かなりのめり込み何回も読みました。

 

この本は、自分の中では、梶原一騎先生の「空手バカ一代」のように考えています。

こういうことを言うと怒られると思いますが、正拳突きで牛を一撃をするかのように、どのような病でも「鍼灸の一撃」で治してしまう内容が書かれています。

 

この本の第一版は昭和16年になります。

その後、三版まで出しましたが太平洋戦争で資材不足で出版はなくなり、昭和30年に再版されたものです。

 

代田文誌先生が、沢田健先生の鍼灸院に見学に行き、学んだことが書かれています。

どんな難病でも治してしまうので、読んでいて痛快です。

 

鍼灸師は学生の頃、読みハマった人は多いはず。

 

しかし、今でも使えるのかと言えば、少し疑問があります。

内容が古いのです。80年前のことをそのまま医療で使うってどうなんでしょうか?

 

ここに書かれているやり方を臨床に取り入れている先生もいるかと思いますが、内容が具体的ではない部分もあるため、妄信してしまうことは危険だと思います。

 

代田文誌先生の息子さんである医師の代田文彦先生は、「鍼灸師はまだ、オヤジの昔の本をまだ、ありがたがって読んでいるのか?」と驚いていたという話を聞きました。

(代田文彦先生は医師でもありますが、鍼灸治療も行います)

 

鍼灸も医学ですからね、研究データーもたくさん出てきてますし、進歩もしています。

何も昔のやり方に、こだわる必要はないと思います。

 

ただし、誤解のないように。

東洋医学的な考え方は、変わりませんし、必要だと考えております。

昔より研究の結果、効果的なやり方があればそれを積極的使うことが必要だといっているだけだけですよ。

 

哲学者、田辺元博士への往診の話

 

写真の左側の本は、昭和48年に出版された代田文誌先生の「針灸臨床録」になります。

 

この本は、創元社から出版された本ですが、以前、私の鍼灸院に通院されていた方で元、創元社の編集者の方がおられたのですが、東洋医学系の担当の編集者さんがいてその方がすべて編集していたと聞きました。

 

亡くなってから、誰も編集できなくなったとのこと。

 

たしかに、この本、すごく綺麗にまとめられていますので、東洋医学全般に精通していなければ、こういう本はなかなか作れないと思います。

 

この本に書かれていることは、再現性もあり医学的根拠に基づいて書かれているように思います。

 

この本に、京都学派の哲学者の田辺元へ往診をしていた話が載っていました。

これは驚きました。哲学者に針灸治療、しかもあの田辺元にです。

 

田辺元については詳しくここでは書きませんが、すごく面白いことが書かれていましたので抜粋します。

 

 

 

「先生は鍼灸など全くお信じにならないでも結構でございます。先生はお信じにならなくても、先生の体の方は信じてくれると思いますから」

先生の主観においては鍼灸などは無効であると信じていても、先生の客観的な身体は、鍼灸の刺激によって、それに相当する反応を起こしてくることは、誤りない事実だからである。

「私のやったことは、針という東洋医学的技術を用いましたが、原理は西洋医学に拠っているのです。つまり、東洋医術と西洋医学とを弁証法的に止揚発展させたものです。」

『針灸臨床録』代田文誌 著 創元社 P564

 

 当初、まったく鍼灸の効果を信じていなかった田辺元は、効果に驚きました。

そこで代田先生がいった言葉が、

 

 「先生の客観的な身体は、鍼灸の刺激によって、それに相当する反応を起こしてくることは、誤りない事実だからである」

 

哲学者には、一本取られたと思います。

 

次に心に響いた部分は、

「私のやったことは、針という東洋医学的技術を用いましたが、原理は西洋医学に拠っているのです。つまり、東洋医術と西洋医学とを弁証法的に止揚発展させたものです。」

 

 「止揚発展」つまり、アウフヘーベン弁証法です。

ものごとが発展する場合、一度それを否定することで、また一段上に上がるということです。

 

例えば、文の文化である「手紙」が一度、消えたように見えましたが形を変えて、メールというものがでてきました。

「市場」も一度、消えたかのようにみえましたが、一段発展して「楽天」という形でネット市場ができあがりました。

 

東洋医学も同じです。

東洋医術と西洋医学とを弁証法的に止揚発展させることで、21世紀の東洋医学になるということです。(代田先生の時代は20世紀でしたが)

 

鍼灸も、より効果的な治療を取り入れるべきだと思いますよ。

 

JR新大阪駅から大阪メトロで2駅

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