抗がん剤の副作用による手足のしびれについて、
読売新聞の医療ルネッサンスで書かれていました。
(読売新聞 2019年1月17日 13版 医療ルネッサンスから抜粋)
「手足のピリピリ感は、次第に痛みに変わった。包丁やペンが持てない。
畳を歩いていても、まるで剣山の上のよう。動くこともままならず、家事はほとんどできなくなった」
(転載終了)
この記事の方は、「剣山の上を歩いているよう」と書かれているため、かなり症状が強いようだと思いました。
通常、3年、長くて5年単位で症状がよくなる人が多いのですが、末梢神経のダメージが大きいほど、痛みやしびれを強く感じ、全く症状が取れないという方もおられます。
症状が出るのは、グローブ、ソックス型に現れます。
私の鍼灸院にも、抗がん剤治療を終了し3年経過しても砂利の上を歩いている感じが取れないという方もおられました。
抗がん剤による副作用によるしびれには、鍼治療が効果的です。
神経がダメージを受ける前に鍼治療を併用することで、症状を防ぐことが可能です。
実際、症状が悪くなる前に鍼治療を行い、軽減している症例は多くあります。
鍼はパルス通電というやり方で行います。週1回、7回の治療を効果が高いとの論文もあります。
私の経験からも、回復の見込みがある方は、4回で効果が出る方が多いです。
抗がん剤の量により、神経のダメージが大きければ、改善が厳しい例もありますが、ダメージがそれえほどでなければ、鍼治療による効果は期待できます。
現在、乳がんになる方が増えているため、抗がん剤パクリタキセルによるしびれや痛みで苦しんでいる方も多いのではないでしぅようか?
まだまだ、一般的に鍼治療が効果的だと知られていませんが、研究機関等での症例はたくさん出てきています。