私たちは日々の生活の中で、つい「うまくいかない」「ツイてない」と感じてしまいがちです。しかし、少し視点を変えて「そもそも自分が生きていること自体がどれほどの奇跡か」を知ると、人生に対する見方が大きく変わるかもしれません。
この記事では、世界的に有名な日本の遺伝学者・**木村資生(きむらもとお)**さんの「中立的進化論」に触れながら、生きていることの意味と価値について考えてみたいと思います。
木村資生さんとは?──世界が認めた日本の遺伝学者
木村資生さん(1924年–1994年)は、日本を代表する分子進化学者の一人です。彼が提唱した「中立的進化論」は、それまで主流だったダーウィンの自然選択説に一石を投じるものでした。
中立的進化論とは、進化の過程において自然選択だけでなく、突然変異の多くは有利でも不利でもなく中立的なものであり、偶然によって遺伝的変化が積み重なるという考え方です。この説は、分子レベルでの進化の仕組みを説明する上で非常に重要な理論として、世界中の科学者に影響を与えました。
「生きていることは奇跡」──木村さんの言葉
そんな木村資生さんは、生き物がこの世に誕生する確率について、次のように語っています。
「生き物が生まれる確率は、一億円の宝くじに百万回連続で当たるのと同じぐらい凄いことだ。」
想像してみてください。一億円の宝くじに一度でも当たる確率ですら天文学的な数字。それが百万回連続で当たるとなると、ほぼ「ゼロ」に近いレベルの可能性です。
しかし、それが「あなた」が生まれたことの確率だというのです。
私たちが生まれたという奇跡
この言葉を聞いたとき、どんな気持ちになりますか?
日々の暮らしの中で、失敗したり、落ち込んだり、ツキがないと感じたりすることもあるでしょう。しかし、あなたがこの世に存在していること自体が、信じられないほどの幸運の連続によって成り立っているとしたらどうでしょうか。
「生まれてきた」というただそれだけで、ものすごくツイているのです。
どんな環境に生まれ、どんな人と出会い、どんな経験をするかは人それぞれ。でも、まず「命がある」ことがスタートライン。これは誰にでも共通して与えられた、最大のギフトです。
「生まれた意味」について考える
では、その奇跡的な確率を乗り越えて生まれてきた私たちには、何か意味があるのでしょうか。
科学的な答えはないかもしれませんが、これだけあり得ないほど低い確率を乗り越えて存在している自分自身には、何かしらの意味があるのではないかと考えることは、人生に深みを与えてくれるはずです。
もしかすると、誰かを笑顔にしたり、支えたりすることがあなたの役割かもしれません。小さなことでも、あなたにしかできないことが必ずあるのです。
両親への感謝の気持ち
最後に、そんな奇跡のような「あなたの誕生」を支えてくれたのが、あなたの両親です。
人生に不満を感じたり、親と距離があったりする人もいるかもしれません。でも、自分がこの世界に存在している背景には、親が命をつなぎ、育ててくれたという事実があります。
特別な言葉をかける必要はありません。ただ、「ありがとう」と一度心の中でつぶやいてみるだけでもいいのです。
まとめ:あなたは生きているだけで価値がある
科学者の言葉を通して「命の価値」に改めて気づかされた今、あなたの目の前にある日常は、もう「当たり前」ではなくなるかもしれません。
嫌なことがあっても、落ち込む日があっても、「自分は生きているだけで十分すごい存在なんだ」と思えたら、きっと前を向いて歩けるはずです。
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