【吹田市 江坂駅 徒歩2分】新大阪から電車で5分 リウマチ・痛み専門 鍼灸院のブログ

大阪吹田市、御堂筋線江坂駅前徒歩2分。痛み・リウマチ、抗癌剤の副作用、突発性難聴、不妊を行う鍼灸院。氣よし鍼灸院のブログ

リウマチの痛みが落ち着いた理由|関節注射と鍼灸の併用で自己治癒力が目を覚ます

リウマチの患者さんが「寛解」になりました
鍼灸と関節注射を上手に組み合わせて〜

先日、当院に通われているリウマチの患者さんから、うれしい報告をいただきました。

「先生、主治医から“寛解”と言われました!」

診察室に入った瞬間、先生が笑顔で
「今日はいいお知らせですよ!」と伝えてくれたそうです。

💡寛解(かんかい)とは?
病気の活動がほとんど止まり、症状も安定している状態を指します。
「完治」とは少し違いますが、リウマチ治療では大きな節目となります。

🔹リウマチ治療が思うように進まなかった時期

この方が最初に当院へ来られた時、すでに6か月ほど抗リウマチ薬(リウマトレックス)を使っていました。
それでも、痛みと腫れが残っていて、手首が特に動かしづらい状態。

検査数値は以下のようでした。
CRP:0.10(炎症反応)
・MMP-3:127(関節破壊マーカー)

数値だけ見れば重症ではありませんが、
「エコー検査をしていないため、関節内の炎症は不明」と言われ、
生物学的製剤(注射タイプの強い薬)をすすめられていました。

それでも患者さんは、「できるだけ薬は増やしたくない」という思いから、
鍼灸治療を取り入れることを選ばれました。

🔹痛みと自律神経の関係

鍼灸治療を始めてから、少しずつ痛みが軽くなり、体の動きもスムーズになっていきました。

ただ、完全に痛みが消えるまでには「あと一歩」。
そこで私は、関節注射を併用することをすすめました。

「注射は怖い」と思う方もいますが、
局所の炎症が強い場合は、一時的に痛みをリセットすることが大切です。

なぜなら、痛みが長く続くと、脳や神経がその痛みを“記憶”してしまうからです。

🧠痛みの悪循環
痛み → 交感神経が緊張 → 痛みに敏感になる → 不安・恐れ・悲しみが強くなる
この状態が続くと、薬の効果も出にくくなり、さらに痛みが増すという悪循環に。

🔹関節注射で痛みをリセット、その後は鍼灸で安定

注射を行うことで痛みのスイッチがいったん落ち着きます。
このタイミングで鍼灸治療を併用すると、炎症や痛みが再発しにくくなります。

実際、この患者さんも注射後に週1回の鍼治療を続け、症状がどんどん安定していきました。

週1回 → 2週に1回 → 3週に1回と間隔をあけても、痛みが戻らない状態に。

最新の検査では、
CRP:0.0
・MMP-3:49.6

見事、寛解(病気の活動がほぼ停止した状態)に!

🔹医師も驚いた改善

主治医も「注射がよく効いたんですね」と驚いていたそうです。

実は鍼灸をしていることは伝えていなかったとのこと。
けれど、実際には注射だけでここまで安定することはまれです。

リウマチは「痛みを減らして、体の回復力を引き出す」ことが大切。
鍼灸によって血流・免疫バランス・自律神経を整えることで、
薬の効果を長持ちさせ、自己治癒力が働きやすくなります。

🌿ワンポイントアドバイス
痛みが減ると「前向きな気持ち」が自然に戻ってきます。
無理にポジティブになろうとするよりも、
まずは体の痛みを軽くしてあげることが心の安定につながります。

🔹セルフケアと生活習慣の見直しも大切に

当院では、痛みを軽減するための「食事の工夫」や「胃腸のケア」、
家庭でできる簡単なセルフケアもお伝えしています。

これらを続けることで、薬に頼りすぎずに
ドラッグフリーで安定している方も少なくありません。

🔹おわりに

今回のケースでは、
「関節注射で痛みを落とす」→「鍼灸で体を整える」→「セルフケアで維持する」
という流れがうまくいきました。

痛みが減れば、心も前向きになります。
そして、前向きな気持ちは、さらに回復を後押ししてくれます。

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【筆者プロフィール】

氣よし鍼灸院 院長 中島 基嘉
国家資格 はり師・きゅう師


大阪・京都の鍼灸整骨院で修行後、
医療法人みのりクリニック東洋医学リハビリ科にて主任を務め、
医師と連携しながら延べ3万人以上の患者へ鍼灸施術を行う。

2008年、吹田市・江坂駅前にて「氣よし鍼灸院」を開院。
リウマチや慢性痛、自律神経症状の治療を専門に行う。


関西医療大学明治東洋医学院鍼灸師向けの講演を開く。大阪医療技術学園などで講義を担当。
『医道の日本』誌など専門誌に論文・記事を執筆。

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