その痛み、まだ手はあります。痛み・リウマチ専門鍼灸師

大阪吹田市、御堂筋線江坂駅前徒歩2分。痛み・リウマチ、抗癌剤の副作用、突発性難聴、不妊を行う鍼灸院。氣よし鍼灸院のブログ

「治療は終わったのに、しびれが残る」抗がん剤後の末梢神経障害と鍼灸の話

抗がん剤治療のあと、手足のしびれが残ったままの方へ

乳がん治療後の末梢神経障害と鍼灸について、少しだけ ―

乳がんの治療を終えたあと、
患者さんから、こんな言葉を聞くことがあります。

「手足のしびれがずっと残っていて……」

抗がん剤治療の副作用として起こる
手足のしびれ(末梢神経障害)

 

 

 

医学的には
抗がん剤誘発性末梢神経障害(Chemotherapy-Induced Peripheral Neuropathy:CIPN)
と呼ばれています。

この言葉を、
診断書や説明用紙で見たことがある方も多いかもしれません。

 

「よくある副作用です」と言われても

抗がん剤による末梢神経障害は、
決して珍しいものではありません。

文献でも、
タキサン系やプラチナ製剤などを使用した場合、
一定の割合で感覚障害が生じることが報告されています。

ただ、問題はここからです。

治療が終わっても、

  • 手足がピリピリする

  • 感覚が鈍い

  • 冷たい・熱いが分かりにくい

  • ボタンが留めにくい

  • 歩くときに不安がある

こうした症状が、
数か月〜数年続くことがある

病院では
「時間とともに軽くなることもあります」
と説明されることが多い一方で、

「では、今のこのしびれはどうすればいいのか」

その問いに、
はっきりした答えが見つからないままの方も少なくありません。

鍼灸の話をする前に、大切な前提

まず、正直に書いておきます。

鍼灸は、
抗がん剤による末梢神経障害を治す治療ではありません。

医学的に見ても、
CIPNに対する確立した治療法は、現時点では限られています
(※この点はガイドラインでも触れられています)。

では、なぜ鍼灸の話をするのか。

それは、
「症状を抱えたまま生活するつらさを、少しでも和らげる」
という目的で、
鍼灸が選択肢の一つとして検討されているからです。

鍼灸は、何にアプローチしているのか

鍼灸で行っているのは、
「傷ついた神経を直接修復する」ことではありません。

主に意識しているのは、次のような点です。

・血流や循環の問題

末梢神経の周囲環境は、
血流や組織の状態に大きく左右されます。

鍼刺激によって、
局所や全身の循環が調整されることで、
しびれの感じ方が変化するケースがあります。

・神経の過敏状態

しびれは、
「神経が過剰に反応している状態」と考えられることもあります。

鍼灸は、
この過敏な状態を落ち着かせる方向に働く可能性があるとされ、
痛み・違和感・ピリピリ感の軽減を目的に用いられています。

・自律神経と全身状態

抗がん剤治療後は、

  • 睡眠が浅い

  • 疲れが抜けない

  • 冷えやすい

  • 不安感が強い

こうした全身症状を伴うことも多くあります。

鍼灸は、
しびれ「だけ」を切り取るのではなく、
体全体の回復力を整える視点で行われます。

文献では、どう扱われているのか

近年、
抗がん剤誘発性末梢神経障害に対する鍼灸については、
「一定の有用性が示唆されているが、さらなる研究が必要」
という立場で記載されることが多くなっています。

たとえば、

  • Greenlee H, et al.
    Clinical practice guidelines on the evidence-based use of integrative therapies during and after breast cancer treatment
    (CA: A Cancer Journal for Clinicians)

  • Loprinzi CL, et al.
    Management of cancer treatment-related peripheral neuropathy
    (ASCO Guideline)

これらの文献でも、
鍼灸は補完的ケア(Integrative / Complementary Therapy)として位置づけられています。

「万能ではないが、
 症状緩和を目的として検討されることがある」

そのくらいの、
慎重で現実的な評価です。

それでも、相談される理由

実際の臨床では、

「完全に消えたわけではないけれど、
 前より気にならなくなった」

「冷えや違和感が和らいで、
 日常生活が楽になった」

そう話される方もおられます。

大きな変化ではなくても、
生活の質(QOL)が少し上がる

その「少し」が、
長く続く症状を抱える方にとっては、
とても大きな意味を持つことがあります。

最後に

抗がん剤治療は、
身体にも心にも、大きな負担がかかります。

治療が終わったあとも残るしびれは、
「我慢するしかないもの」
として片づけられがちです。

鍼灸は、
そのしびれに対して
別の角度から関わる方法の一つです。

向き・不向きはあります。
効果の出方も、人それぞれです。

それでも、
「相談してもいい場所がある」
そう思ってもらえること自体が、
回復への一歩になると感じています。


※注意事項

本記事は、一般的な情報提供を目的としたものであり、
特定の治療効果を保証するものではありません。
治療中の方は、必ず主治医の方針を優先してください。

本気で体を変えたい方、お待ちしています。

まず来院すること。
そこから治療が始まります。

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この記事を書いた人

氣よし鍼灸院 院長 中島 基嘉
国家資格:はり師・きゅう師

大阪・京都の鍼灸整骨院で経験を積んだ後、
医療法人のクリニックにて鍼灸部門の主任を務め、
医師と連携しながら延べ3万人以上の施術を行ってきました。

2008年、吹田市・江坂駅前に氣よし鍼灸院を開院。
リウマチや慢性痛、自律神経の不調など、
不安を抱えた方に寄り添う治療を心がけています。

「薬が合わない」「自然な方法で整えたい」
そんな方も、どうぞ安心してご相談ください。

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